Vまん、徒然

北の果ての素人ギター弾き、独り言

斉藤和義 弾き語りツアー2019 "Time in the Garage" 北上市文化交流センター さくらホール

バンドを従えてのツアーは青森も組んでくれるのですが、ひとりで回るスタイルではなかなか来てくれず、ライブアルバムでしか体験できていなかったそれを生で感じるべく岩手は北上へ。
会場はお洒落でモダンなアーキテクト。割りとステージが近く見える2階席の右袖突出しにて、たっぷり堪能してきたのであります。
ギターを弾き語る真ん中のコーナーのほか、上手にドラムセット、下手にキーボード。さながら自宅のガレージを模したステージセット。徐々に大きくなる足音のSEのあと、ドアを開けて現れました。
ギター1本で「月光」と「愛に来て」の2曲を弾き語ったあと、打ち込みのリズムに合わせて「ずっと好きだった」。エンディングはブルージーなフレーズをアドリブで奏でます。スナックしかないという北上の夜の街の様子の感想を述べたあと、初めて披露されたダークジャズ「流星」、立て続けに「劇的な瞬間」へ。上昇していくリードフレーズを文字通り劇的にかきむしり。
立っていた客を着席させ、ガットギターに持ち替えてしっとり歌われたのはサードアルバムから懐かしの「何となく嫌な夜」。
ドブロを手にしスライドバーを用いてかまやつさんのカバーへ、穏やかな人柄についての思い出を語ったあと「やつらの足音のバラード」。
セミアコを歪ませて打ち込みとともに「オモチャの国」。アイロニカルな言葉、カオスのエピローグ、何回聴いてもゾクッときます。
アコギのみに戻して「時が経てば」。自殺志願者をテーマにした歌詞のひとつひとつを、大事に歌われます。がんばれ負けるな、もうちょっとの辛抱だよ…心の臓がえぐられるようです。
斉藤さん節満載の新曲「小さな夜」のあと左側のキーボードに移動し、エレピサウンドで「嫌いになれない」を。
右側のドラムセットに移動し、マイナストラックとともに、叩きながら「幸福な朝食、退屈な夕食」。
真ん中にまた戻りアコギと打ち込みで、途中の展開が印象的な「老人の歌」。アウトロではSGに持ち替えてドライブさせたサウンドのフロントピックアップでの長い長いアドリブソロ。
打ち込みリズムに乗せて、北上の人達はきっと踊りが上手でしょという確認のあとはノリの良い「Good Luck Baby」。新し目の「アレ」のあと、自作のベースとギターのツインネックの楽器を持ち、それぞれをサンプラーで重ねていきながらポッキーソング「Stick To Fun! Tonight」。
アコギ1本でスリリングなアレンジの「マディウォーター」。本編ラストは「Summer Days」。最後、遊ぼうとなんども誘いかける歌詞のところ、ショーケンさんやミチロウさんや裕也さんにも語りかけていました。
アンコールはギターのみで「空に星が綺麗」「歌うたいのバラッド」。広いホールの静寂の中を、優しい爪弾きと優しい声が淡く包み込みます。何百回聴いてもいい曲だなぁ。
最後はポジティブなアップテンポ「Endless」。

ライブ途中、鼻が出る鼻が出るといいながら何度も拭いていた飾らぬ自然、本当にご自宅のガレージで歌っていただいているかのよう
若い頃にレコーディングしたマイナストラックとの今の自分との共演においては、現在の状況を自虐しつつ笑いを誘いながら。
頻尿でキレが悪くなってきたから常にコンドームを付けなきゃダメだなとか、外れないようにフグリまで被せなきゃダメだなとか、さすがのおシモワールドも炸裂。
ちょっと遠かったけど、行ってよかったよかった。

斉藤和義 弾き語りツアー2019
"Time in the Garage"」

月光
愛に来て
ずっと好きだった
流星
劇的な瞬間
何となく嫌な夜
やつらの足音のバラード
オモチャの国
時が経てば
小さな夜
嫌いなれない
幸福な朝食、退屈な夕食
老人の歌
Good Luck Baby
アレ
Stick To Fun! Tonight
マディウォーター
Summer Days
(en)
空に星が綺麗
歌うたいのバラッド
Endless